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荒木経惟写真家

1940年、東京生まれ。千葉大工学部卒。電通を経て、72年にフリーの写真家となる。国内外で多数の個展を開催。2008年、オーストリア政府から最高位の「科学・芸術勲章」を叙勲。写真集・著作は550冊以上。近著に傘寿記念の書籍「荒木経惟、写真に生きる。荒木経惟、写真に生きる。 (撮影・野村佐紀子)

<45>陽子が最後に生けてった百合の花 枯れて腐ったテーブルにこびりついちゃってる

公開日: 更新日:

 それで、天気がいいと、この白いテーブルで「食事しよっか」って言って、昼下がりに赤ワイン飲みながら、彼女のつくったパスタなんかを食べるわけ。そんで、昼間からエラ・フィッツジェラルド(女性ジャズ・シンガー)を聴きながら、とかさ。そういうの、みんな彼女のセンスなんだ。その白いテーブルがね、こんなになっちゃった。

 これは、陽子のお気に入りだったグラスなんだ。グラスにワインを注いで撮ってる。これは陽子とオレのスニーカー。白バックにスニーカーを並べて、靴紐をそっと触れさせてみたりしてね。手をつないでるみたいだろ。よくジョギングしたんだよ、二人で。

(構成=内田真由美)

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