「国立演芸場始まって以来の大掛かりなマジックと言われました」

公開日: 更新日:

 落語芸術協会の会員である伸は、大掛かりなイリュージョンを演じる傍ら、寄席出演を継続していた。

「浅草に、色物芸人だけが出演する松竹演芸場という寄席があって、そこにも出てました。漫才師やボードビリアンと仲良くなると、彼らとネタを批評し合うようになる。『おまえのあのネタ、こうしたほうがいいんじゃないか』なんて言い合う。それがとってもいいアドバイスになって助かりましたね」

 売れ出した伸が次に挑戦したのは、文化庁芸術祭の賞を取ることだった。平成8年から10年までの3年間、私は芸術祭大衆芸能部門の審査委員を務めていた。その時期に伸が参加した。

「その節はお世話になりました。女性アシスタントを消すだけのイリュージョンではつまらないので、オートバイに乗った僕が、バイクごと一瞬で消えるイリュージョンをやりました。お客さまには喜んでいただきましたね」

 その時の衝撃と興奮はよく覚えている。私は審査会議で伸を大賞に推した。しかし、他の委員の賛同を得られず、なんの賞も取れなかった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    橋本環奈に近日ゴールイン説が再浮上…破局説も流れた中川大志と表参道デート&高級パジャマ

  2. 2

    映画「エルヴィス」にはガッカリだったが、今度の「Michael/マイケル」はいい!

  3. 3

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  4. 4

    国民民主に公認取り消された娘が自死、母親も追うように…党内を震撼させた玉木代表の「長文釈明」

  5. 5

    引退した東山紀之に錦織一清演出で「少年隊」還暦コンサートのすすめ

  1. 6

    2学年上の櫻井翔に諭されて堀越高校に進んだ松本潤のかけがえのない出会い

  2. 7

    天皇皇后が訪問したオランダ・ベルギーの次期王位は「女王」に…欧州では男系優位の「サリカ法典」は過去のもの

  3. 8

    二宮和也"嵐解散"発言が物議…再始動を望むファンに突きつけた現実と意外な肯定意見

  4. 9

    高額療養費制度があるから医療保険はいらない? 病院の窓口業務を行う筆者が実際に骨折して感じたこと

  5. 10

    高市首相また国会で火ダルマ…中傷動画や暗号資産疑惑めぐり“小芝居”炸裂の答弁修正