「眞子さまの乱」(20年11月)は国民の常識の一歩も二歩も前を行っていた

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 ところが眞子さんは違ったのだ。20年11月、周囲に否定的な意見があることを認めながら、お互いを「かけがえのない存在」として結婚への強い思いを示したのである。まさしくこれは「眞子さまの乱」だった。

 婚約破棄ではなく、これまでのバッシングを受け止めたうえで、あえて結婚すると宣言したのである。皇族である眞子さんは当然「公」を優先すると思っていたのに、結婚という個人的なことには「私」を優先したのである。ため息をついた人もいたし、皇室の未来を心配する人もいた。多くの人は驚いたが、エールを送る人たちも少なくなかった。

 平成の天皇は国民に寄り添ってきたが、眞子さんはさらに進んで、「私は国民のみなさんと同じです」と宣言したようなものだ。国民はバカじゃない。このあたりから「皇族も私たちと同じなら、眞子さんが好きな人と結婚したいなら認めてあげるべきじゃないの?」と変化しはじめたのである。

 内親王としての眞子さんは、決して「私」を優先してきたわけではない。皇族は「公」を優先すべきであっても、そのために「私」を犠牲にすべきではないーーと、ジェンダー平等が重視される時代にあって当たり前のことを言っただけなのだ。

 こうやって振り返ってみると、眞子さんの皇族らしからぬ強靱な意思のナゾも多少は解けるのである。=つづく

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