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増位山太志郎元大相撲力士

1948年11月、東京生まれ。日大一中から一高。初土俵は67年1月場所、最高位は大関。引退は81年3月場所。引退後は日本相撲協会で審判部副部長を務めた。74年「そんな夕子にほれました」、77年「そんな女のひとりごと」などがヒット。画家として二科展入選の常連。「ちゃんこ増位山」(墨田区千歳)を経営。

<20>カメラの収集に凝った時は、有楽町の中古カメラ店通いを

公開日: 更新日:

 前回の刀の収集についての続きから。

 何に引かれて、高価な刀を集めているか不思議に思う方もいると思います。これは目の当たりにしてみないとわからないのですが、最初、真剣を見た時はその妖しさに震えました。手にしたらだれかを切ってしまうんじゃないかなんて、変な想像に駆られて。理屈ではいえない妖しさ、引かれるのはそういうところです。

 そして一度、これが欲しいと思ったら何が何でも手に入れたくなる。前回お話しした備前長船住とは違う流派に一文字派があります。映りもあるいい刀を九州場所で福岡に行った時に見つけたんです。

 僕はどうしても欲しくなって、店の人に取っておいてくれと言ったけど、その後、他の人に先を越され、非常に残念な思いをしました。すごくいい刀です。もし買った人が鑑定してもらったら、国宝とか重要文化財になって右から左に売り買いできなくなる。そうなったら手に入らなくなりますから。悔しかったですね。

 刀の他で凝ったのはカメラですね。結構、数はありますよ。一番はライカです。僕のお宝はM4のブラックペイントの124番の手垢のついていない未使用品です。今買ったら相当な値段になるかも? と思います。

 有楽町には中古のカメラ屋さんがたくさんあります。そこにたまたま貴重なカメラが入ることがあるんです。しょっちゅうのぞいたり、店主と親しくなって知らせてもらわないとわれ先に買っていくので、取り逃がしてしまう。だから、一時期は有楽町によく通いました。

 値打ちがわからない人にとってはただのモノにしか思えないでしょう。カミさんは早く終活しなきゃダメと言いますが、僕が死んだら、代々保管してくれるとか、できないものかと考えたり。ただ、こればっかりは興味がないとどうにもならない。

 でも、意欲を持ってあれしよう、これしようと思っているうちはまだ大丈夫だと思う。

健康法は睡眠、毎日9時間寝ています

 最後に、健康法を。この連載の最初にお話ししたように、かかりつけの同級生の医者からはランニングはやるな、「走るなよ」といわれています。年を取ってから一番のリスクは転ぶことで、運動するならゆっくり歩けというのが彼のアドバイスです。

 そんな僕の健康法睡眠です。寝ないと頭が働かない。今も毎日、9時間くらい寝ています。カミさんは夜9時くらいに早く寝てしまいます。僕はポツンとしていても仕方がないから、部屋に入って音楽を聴いたり、サックスを吹いたり、本を読んだりしてから寝て、朝8時くらいに起きる。

 力士時代から寝なきゃダメというのが頭にこびりついているから、寝るのが一番という考え方です。力士時代はよく昼寝をしたけど、今も1時間くらいは昼寝した方がいいと思っています。

 最後になりますが、お付き合いいただき、ありがとうございました。よいお年をお迎えください。=おわり

(聞き手=峯田淳/日刊ゲンダイ
 

【連載】増位山太志郎 多芸多趣味は老い知らず

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