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井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

気に食わないから支配してやろうという「大ロシア主義」こそが大問題だ

公開日: 更新日:

 寝ても覚めても、ロシアの戦争だ。ウクライナで1000人死んだ、400人が瓦礫の下にいるとか、悲惨なニュースばかりで、憂鬱な日が続く。ヤツは一体、何が憎いのだろうか。プーチンの言い分は不可解だ。ウクライナを非ナチ化すると呪文のように繰り返している。あの評判の悪い外務大臣も口裏を合わせている。

 戦禍のニュースばかりで気分が晴れないので、若い仲間と部屋飲みでもとスタッフルームに集まったが、結局、また戦争話になった。「確かに、ドイツはソ連とポーランドに侵攻して東西で分割する密約を交わしていながら世界大戦が始まったら、その独ソ不可侵条約というのを破って、ウクライナにはナチスドイツが侵攻してきたんでしょ……」と助監督が口火を切ると、テレビの制作ディレクターが「そうだよ、西からナチスドイツ軍だよ……。で、ウクライナの愛国者というか民族主義者の30万人ぐらいは、なんとナチスドイツを解放軍だと歓迎して、ナチス側について、それまで支配していたソ連に銃を向けたんだって。でも、200万人ほどのウクライナ人たちはソ連兵となって、ナチスと戦ったんだ」と話が込み入りだした。

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