【追悼】酒井くにおさん 舞台でヘベレケになった弟とおるを担いで帰った

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 ご兄弟には別々に本紙連載「涙と笑いの酒人生」にご登場いただいた。くにおさんの思い出は角座と新世界を3往復掛け持ちした二十数年前の正月の舞台でのこと。新世界に悪い落語家がいて「とおるちゃん、飲み!」と戻るたびに飲まされ、酔っぱらったまま舞台に出てヘベレケになったという。

 とおるさんいわく「ヘロヘロになって6回目の漫才なんか何をしゃべったか全然覚えてない。相方のアニキが言うには立ってられへんくらい酔ってたから抱えて頭を肩にのっけて最後は舞台を務めた」。そんな弟をくにおさんは「担いで帰りました」。くにおさんはその日は自分まで泥酔したら困るので、一滴も飲まなかったそうだ。

 くにおさんは、ここ10年近く医者から酒を止められていた。だが、いつかマスターが一人でやっている行きつけのワインバーに行きたいと最後に語ってくれたが……。

 兄弟で出演していたNHK「バラエティー生活笑百科」で「とおるちゃん!」と呼びかける姿が懐かしい。合掌。

(文=峯田淳/日刊ゲンダイ

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