著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

久保田利伸さんとBunkamuraの夜…長年のファンほど真剣に在りし日の幻影を追ってしまう

公開日: 更新日:

 大人の渋谷のシンボルとも言われた東急百貨店本店が、1月31日に閉店した。ぼくは1967年11月オープンの同店と「同級生」。数軒隣のビルに自社オフィスを構えていたこともあり、同店にはただならぬ愛着心を抱いてきたひとりだ。だが閉店を惜しむ声も、建物の老朽化と渋谷の再開発が重なる現実の前には届かなかった。

 跡地には高さ164メートル、地上36階の複合施設が建設されるという。ひゃあー、そりゃ渋谷の景観も変わるわ。目に焼きついた景色が失われていくのを見るのはつらい。新しい建物はそりゃあ素晴らしいだろうが、当分は東急本店の幻影を追ってしまうのではないだろうか。

 閉店前の最後の週末、ぼくは同店に隣接する複合文化施設Bunkamuraにいた。百貨店につづいて4月から長期休館するBunkamuraだが、音楽や舞踊の公演がメインのオーチャードホールだけは、日曜・祝日を中心に営業を継続するそうだ。その日はホイットニー・ヒューストンのホログラムコンサートが催されたので、久保田利伸さんを誘って足を運んだというわけである。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い