著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

吉本新喜劇の最年長「和子のおばちゃん」は“漫才の神様”いとし・こいし師匠の唯一の弟子

公開日: 更新日:

 吉本新喜劇の最年長。「和子のおばちゃん」で有名な桑原和男さん。

 私が初めて新喜劇を書いた1990年からお世話になっています。

「こんな(役の)出し方では意味がないんちゃうか? もうちょっと考えてみい」「この話はおもろい、ようできてる!」と、時に厳しく、時に満面の笑みで褒めていただき、桑原さんが出演されている際はいつも緊張していました。芝居の稽古の際「台本をもろた時に読む前から今度の芝居は自分(本多)やなて、わかんねん。(台本が)分厚いねん。短いやりとりの掛け合いが多いから字数以上にページ数が増えるんや。漫才作家が書いた芝居は他の作家とは違うねや」と良くも悪くも特徴があると言ってかわいがっていただきました。

 それというのも桑原さんは“漫才の神様”と呼ばれた「いとし・こいし師匠」のお弟子さんだったのです。そんなことを全く知らず、いとし・こいし師匠にトーク番組に出ていただいた時に「漫才は落語と違うて伝承する芸やないから、僕らは弟子は取らんかったんやけど唯一の弟子が新喜劇の桑原和男。彼だけ。漫才師にはなれんかったけど、しっかりしたええお弟子さんやったよ」という話を伺った時に初めて知りました。「“弟子にしてください”いう手紙が来て、断っても断っても手紙がまたすぐ来るさかい、その熱意にうたれたんやね」とのことでした。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元小結・臥牙丸さんは5年前に引退しすっかりスリムに…故国ジョージアにタイヤを輸出する事業を始めていた

  2. 2

    ドジャース大谷翔平に「不正賭博騒動」飛び火の懸念…イッペイ事件から1年、米球界に再び衝撃走る

  3. 3

    遠野なぎこさんは広末涼子より“取り扱い注意”な女優だった…事務所もお手上げだった

  4. 4

    ヘイトスピーチの見本市と化した参院選の異様…横行する排外主義にアムネスティが警鐘

  5. 5

    ASKAや高樹沙耶が参政党を大絶賛の一方で、坂本美雨やコムアイは懸念表明…ネットは大論争に

  1. 6

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  2. 7

    世良公則、ラサール石井…知名度だけでは難しいタレント候補の現実

  3. 8

    自民旧安倍派「歩くヘイト」杉田水脈氏は参院選落選危機…なりふり構わぬ超ドブ板選挙を展開中

  4. 9

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 10

    フジの「ドン」日枝久氏が復権へ着々の仰天情報! お台場に今も部屋を持ち、車も秘書もいて…