著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

SNSで最も引用されたのは「子どもの涙の上に成り立つようなアートって、ぼくら要ります?」

公開日: 更新日:

■「変われぬ日本」の意味するところ

 まず気になるのが、テーマの「変われぬ日本」の意味するところ。これまでもジャニーズ問題に独自の視点で斬り込んできた『1930』のことだ、きっと単純な話ではないのだろう。その謎解きのような性格を帯びながら番組は進行していく。生放送を意識してか、以前から冷静なイメージのある「当事者の会」の中村さんは、この日も慎重な言葉選びは徹底していた。そんな彼が、SNS上で誹謗中傷を受けたとしてつい先月警察に被害相談をしたのだ。性被害者を攻撃する人のダークな心理を理解するのは、なかなか容易ではないことをあらためて思い知らされる。

 ぼくを含む3組のコメントVTRが流れたのは番組の後半。まずは3月の英BBC『J-POPの捕食者~秘められたスキャンダル』を制作したドキュメンタリー監督のインマン・メグミさん。2019年9月に東京ドームで行われたジャニー喜多川お別れの会に安倍晋三首相(当時)が送った弔辞に言及した。ずいぶん昔のような気がするのは、いま安倍派がキックバック問題で大揺れだからか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」