著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

仲野太賀のNHK大河「豊臣兄弟!」主演が示す「2世俳優=親の七光り」時代の終焉

公開日: 更新日:

「同期が主役を父親に持つ(松方)弘樹は子役時代から別格扱い。常に取り巻きがいて最初から個室。俺はその他大勢の大部屋。それが映画界のしきたり。羨ましいとも思わなかった。悪役の親父の七光など通用するはずもない。自力で這い上がった」

 父親が俳優であっても2世俳優に共通しているのは確実に遺伝子を受け継いでいること。現在、活躍を続けている2世俳優を見てもそうそうたる顔ぶれが揃う。今も映画、ドラマに欠かせない存在。

 重厚な演技で見る人をうならせる北大路欣也を頂点に、幅広い役をこなす中井貴一。「最近、父親(三国連太郎)と遜色ない存在感を出している」(映画関係者)と引っ張りだこの人気になった佐藤浩市高嶋政宏・政伸、柄本佑と時生の2世兄弟俳優も活躍中。千葉真一の息子・新田真剣佑真栄田郷敦兄弟も頭角を現してきた。

 女優に目を向ければ歌舞伎役者を父に持つ寺島しのぶ松たか子。奥田瑛二の次女・安藤サクラもすでに実力派女優と認知されている。3月で終わった朝ドラ「ブギウギ」のヒロインを好演した趣里の両親は水谷豊伊藤蘭。これまで2世俳優を一様に「親の七光」と時には揶揄した時代は終わりを告げている。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋