ポカスカジャン大久保ノブオさん「久本雅美が出るなら」と当日券で…脳天ブチ抜かれワハハ本舗入り

公開日: 更新日:

ポカスカジャン大久保ノブオさん(芸人・俳優・ワハハ本舗座長)

 40周年を迎えたコメディー劇団のワハハ本舗。現在座長を務めるコミックバンドのポカスカジャンの大久保ノブオさん。衝撃を受けたのは初めて見たワハハ本舗のぶっ飛んだロックぶり。久本雅美柴田理恵ら個性派メンバーのエピソードについても語ってくれた。

  ◇  ◇  ◇

 僕にとって最初の大きな衝撃はワハハ本舗(以下ワハハ)に入るきっかけとなった出来事。今も忘れない1994年の9月18日のことです。

 当時、僕は腰まで垂らしたドレッドヘアでバンドを組み、渋谷や新宿でライブをやっていたんです。

 その夜、バンド仲間と新宿の歌舞伎町を歩いていて、シアターアプルの前でワハハの公演「ずっこけ」がこれから始まると知ったんです。僕はロック一筋でお笑いには興味がなくワハハも知らなかったけど、久本雅美さんはテレビに出始めていたから、「マチャミが出るなら見てみるか」と当日券で入ったんです。

 始まるとド頭から衝撃が走りました! 若い劇団員たちがフンドシ一丁で現れると、ステージにある階段に横一列に並び、いきなりフンドシを取って、突き出したお尻から茶色の垂れ幕が出てきて、階段を下りてくる。すると階段の上に広がった垂れ幕に「ずっこけ」と書いてある。オシャレでカッコよくて「これはロックだ!」と脳天を撃ち抜かれました。

 ある出し物では、久本雅美さんと柴田理恵さんが裸タイツを着て出てきた。その後にDJ OZMAさんが紅白歌合戦で着て問題になったアレです。

 さらに、梅ちゃん(梅垣義明)が歌いながら霧状の水を客席に噴射。すべての出し物が僕には衝撃過ぎて、見終わるとその場で「俺、バンド辞めてこの劇団に入る」と仲間に宣言。僕はロックとは既成概念を打ち破るものと思っていたのに「この劇団のほうがよっぽどロックじゃん!」とその時はっきりしたんです。この日が僕の人生のターニングポイントでした。

 すぐにワハハのお手伝いを始めました。小劇場で靴袋を配ったり1年くらいお手伝いをしていたら、主宰の喰始さんから「普通はバンドを続けながら手伝いに来るけど、スッパリ辞めてうちに来たことが気に入った。でも、うちはもう役者は募集してない。コミックバンドならやっていいよ」と。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が