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本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

藤山寛美さんの豪快なお金の使い方 入院中の月亭八方を見舞いアタッシェに1000万円

公開日: 更新日:

 また寛美さんといえば、「キタ(梅田界隈)の(南都)雄二かミナミ(なんば界隈)の(藤田)まこと、東西南北・藤山寛美」と称されたように豪快な遊び方、お金の使い方でも有名でした。

 月亭八方さんから伺ったお話ですが、若かりし頃、体調を崩されて入院をされていた時、お見舞いに寛美さんが来られた時のこと……。

 初対面で大先輩、大スターの寛美先生が病室に来てくださり恐縮していると、持ってこられたアタッシェケースを示して「ぶしつけですけど、借金があると聞きました。ここに(1000万円)あるんで、良かったら使うてやってください。あんさんは将来のあるお方やさかい、こんなことで悩むのがもったいない。ご存じのように私には大きな借金がありまっさかい、1000万、2000万増えてもおんなじことですわ」という突然の申し出にビックリ。

 寛美先生はさらに「遠慮しなはんなや」とすすめられたそうです。とはいえ、八方さんも「そうですか、ほんならちょっと……いうわけにいけへんがな。お気持ちだけありがたく頂戴いたします」と丁重にお断りをされたそうです。

 テレビの人気者とはいえ、当時まだまだ若手芸人だった八方さんの実力を見抜いてリスペクトされているところもまた寛美先生のすごいところでした。

【連載】お笑い界 偉人・奇人・変人伝

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