【ウォーフェア 戦地最前線】敵兵に完全包囲された兵士たちの血みどろ脱出劇

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 叫び声と負傷者の苦悶の声が続く中、指揮系統は完全に混乱。痛みに耐えきれず叫び声を上げる者、持ち場を守らず混乱する者。怒号と悲鳴が飛び交い、逃げ場のない戦闘が続くのだった……。

 監督は「シビル・ウォー アメリカ最後の日」(2024年)のアレックス・ガーランドとレイ・メンドーサ。「シビル・ウォー」は近未来を想定して米国の内戦を描く社会派作品だったが、本作は過去の事実を再現した。語られている血まみれのストーリーはメンドーサ監督が実体験したものである。

 負傷兵を搬送する戦車がロケット弾で急襲されたところから、観客は一気に戦場の恐怖に叩き込まれる。腹部から上下に千切れた死体、路上に散乱する兵士たちの手足、発煙筒による真っ白な光景、仲間にモルヒネを打とうとして自分の指に針を刺してしまう新兵。その中を負傷した男のうめきと悲鳴、絶叫が流れる。この声が嫌というほど響き渡り、戦争の恐ろしさを増幅する仕掛けだ。

 本作を一言で表現すれば「パニック」だろう。通信兵のレイ(ディファラオ・ウン=ア=タイ)は目の前に繰り広げられる阿鼻叫喚の地獄に意識が遠のき、茫然自失となる。筆者のような胆力の弱い者は「俺がこの極限に追いつめられたら、レイのように腑抜けになるだろう」と考えた。

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