石川さゆりさん 恩師の作詞家に尋ねた「天城越え」の背景

公開日: 更新日:

■「先生が浮気をした時の歌ですか?」

「天城越え」は「好きに歌って」と言われましたが、私にはまったくわからない世界。「先生が浮気をした時の歌ですか」とうかがったら、「違うよ」と。子供の頃、同じ長屋に住んでいたご夫婦がいて奥さんがダンナさんの浮気相手の女性に怒鳴り込みに行く時、なぜか自分の息子じゃなく吉岡さんの手を引いて乗り込んでいったんですって。その修羅場を見た経験がもとになっているそうです。

 いろいろな話をしましたね。

 ご自宅にうかがったり一緒に焼き鳥屋さんに行ったり。そのうちわがままをいっぱい聞いていただくようになって。「バナナの叩き売りをステージで歌いたい」「浪曲でエンターテインメントを」なんて。そう言うと「あなたはいつもむちゃくちゃなことを言う」と言いながらもいろいろ調べて書いてくださるんです。

 “作り話大会”をしてできた曲もあります。「紫陽花ばなし」という歌に出てきた、港で小さな居酒屋をやってた女の人はどこに行っちゃったんでしょうねと聞くと「あの女の人はね……」なんて言いながらできたのが「居酒屋『花いちもんめ』」です。詞ができると、紙に手書きで清書して渡してくださいました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」