死因3位は肺炎…ワクチン1本5年効果でも普及率2割の壁

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 ところが、日本での肺炎球菌ワクチンの普及率は20%ほどと低い。国を挙げて積極的に肺炎球菌ワクチンを勧めているアメリカでは60%ほどなので、3分の1だ。

「日本では肺炎球菌ワクチンの認知度が低いこと、肺炎は抗生物質で治るという勘違いがあること、基本的に自費なので、8000円ほどの費用がかかることが普及率の低さの原因だと思います」

 今は、肺炎球菌ワクチンの公費助成を行っている自治体が多い。その内容は無料、一部補助など自治体によって違うので、自分が住む場所の自治体に問い合わせるといい。

 また、肺炎球菌ワクチンの重要性にようやく気付いた国が、肺炎球菌ワクチンを定期予防接種にすることを決め、今年中に実施される予定だ。

 65歳以上は必須の肺炎球菌ワクチンだが、その年齢に達しなくても打つべき人がいる。
「COPDなど慢性呼吸器疾患がある人、心疾患がある人、腎不全、慢性肝疾患、糖尿病、慢性髄液漏などの基礎疾患がある人です。特に呼吸器疾患と心疾患のある人は、その程度に限らず、65歳未満でも肺炎球菌ワクチンを打った方がいい。高齢者と同様に、発症すると重症化しやすいからです」

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