患者800万人 カラオケ歌えないのはドライマウスのせい?

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 それだけではない。歯周病や虫歯を起こしやすく、治りにくい。口腔内で増えた雑菌が全身に及び、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなる。
「歯や入れ歯が口の中の粘膜と接触しやすくなるので、傷ができやすい。ドライマウスの患者さんには<口の中が痛い>と訴える方も少なくありませんし、アルコール成分を含んだ口腔洗浄液は、口腔内の傷にしみて痛くて使えません。傷ができやすいということは、それが白板症という口腔がんの前がん状態<がんになる可能性がある状態>になることもあります」

 ドライマウスは、シェーグレン症候群によるものと、そうでないものとに大きく分けられる。シェーグレン症候群は自己免疫疾患で膠原病の一種。唾液腺や涙腺が慢性炎症を起こして唾液や涙が出にくくなる難病だ。

「シェーグレン症候群の場合は、ほかにドライアイ、息切れ、発熱、関節痛、肌荒れ、疲労感、記憶力低下、めまい、集中力低下などの症状も見られます。ドライマウスのうち約1割はシェーグレン症候群によるもので、これに対しては唾液分泌促進薬を用いて治療を行います」

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