30歳以上に増加中 「大人ニキビ」は内臓トラブルの前兆
その原因とは、ズバリ「内臓」だ。特に胃腸の弱い人に、多く見られるという。
「詳しく問診すると、大体の人が、食生活の乱れや寝不足、睡眠不足、ストレスなどで胃腸が弱っているケースが多い。胃腸が弱ると皮膚の働きが落ちて、細菌による肌の炎症・化膿(かのう)であるニキビができやすくなります。思春期のニキビは成長してホルモンバランスが整えば自然と治りますが、アダルトニキビは体の中の根本的な原因を改善しないと治らないので、タチが悪いんです」
思春期にニキビと無縁だった人が、大人になって突然、アダルトニキビに悩まされる場合もある。30歳を過ぎてTゾーン以外の場所にニキビができたら、要注意だ。
「アダルトニキビができる場所によって、体のどこが悪いか、大体分かります」
こう言うのは、東京薬科大学付属社会医療研究所の猪越恭也教授。東洋医学において、血管の多い顔は内臓を映す鏡といわれ、内臓系の経絡も顔の表面に幾つもある。
「特に出やすいのは頬ですね。ここには、胃と小腸につながる経絡があります。頬にニキビができたら、胃や小腸に何らかの不調があると考えていいでしょう」