【肝臓がん無痛ラジオ波焼灼】 杏雲堂病院・消火器肝臓内科(東京・神田駿河台)

公開日: 更新日:

 がんが長径2センチでひとつなら2回くらい、長径3センチなら4回くらい刺し、1回につき5~10分焼灼する。痛いのは焼くときで、回数が多いほど患者さんは不安や恐怖をおぼえるという。これをがんの数に応じて30分から2時間かけて行っている。

「無痛ラジオ波では、麻酔は睡眠導入剤の静脈麻酔を用います。患者さんは眠ったままなので、痛みはまったく感じません。ただし、担当する医師には、動く肝臓のリズムに合わせて電極針を刺す正確さと、残りなくがんを焼灼する高い技術が求められます」

 患者の眠りの深さは、声をかければ目覚める程度で、その微妙な麻酔管理が重要。佐藤科長も当初は麻酔専門医と組んで実績を積んできたが、いまは3人いるラジオ波担当医だけで大半は対応できるという。

「他院で無痛ラジオ波があまり行われない理由は、麻酔医の協力が得られないからがほとんどです。それに、慣れていない麻酔薬を使用しづらい、いざというときの対応に自信がないなど。当科ほど全例“無痛”にこだわって治療している施設はないと思います」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず