尿酸値1上昇で高血圧リスク2割増…押さえたい「痛風知識」

公開日: 更新日:

 痛風は夏に多いが、「秋にも注意」と専門家は指摘する。おいしいものが増え、夏に落ちた食欲が秋になると戻ってくるので、つい食べ過ぎに。それが、痛風発作の原因にもなる。押さえるべき痛風知識を、虎の門病院の桑原政成医師に聞いた。

 日本痛風・核酸代謝学会の認定痛風医である桑原医師は、循環器センター内科で診療を行っている。循環器の疾患で多いのは高血圧だ。「なぜ、循環器で?」と思うかもしれない。

「実は、高尿酸血症と高血圧は密接に関係しているのです」

 桑原医師は「日本人は血清尿酸値が1(㎎/dl)上昇するごとに、男性で18%、女性で25%高血圧を合併しやすい」と高血圧学会で報告し、注目を集めた。米国の12~17歳の追跡調査では、尿酸値5・5以上の人は7年後に2倍以上も高血圧を認めていた。

 理由はいくつか考えられている。尿酸値が高いと尿酸が血管に取り込まれ、動脈硬化を引き起こす。血管を収縮させるホルモンの分泌が腎臓から増える。尿酸ができる段階でキサンチンオキシダーゼという酵素が作用し、生じた活性酸素が血管拡張物質である一酸化窒素と結合することで、血管のしなやかさが失われる、などだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  5. 5

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  1. 6

    野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

  5. 10

    自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?