“痛み”にも種類がある 知っておきたい「慢性痛」の新概念

公開日: 更新日:

 膝痛、腰痛をはじめ、年を取れば「慢性痛」と無縁ではいられない。最近、慢性痛に対する薬の治療が変わってきた。日本大学医学部麻酔科学系麻酔科学分野・加藤実診療教授(ペインクリニック専門医)に聞いた。

 これまで「痛み治療」といえば、アスピリンやロキソニンをはじめとする「非ステロイド性抗炎症薬=NSAIDs(エヌセイズ)」が使われてきた。その名の通り、炎症を抑える薬だ。

 通常、炎症は1週間から10日ほどで治る。この期間NSAIDsを服用する。しかし、「医師に処方された痛み止めの薬を飲んでも、痛みが消えなかった。その後も痛みが続いた」という経験の持ち主も多いのではないだろうか。それは、痛みには種類があることを、医師も患者も認識していなかったからだ。

「身体的な痛みには、侵害受容性と神経障害性の2種類があります」

 たとえば、膝をぶつけてケガをした場合、患部では激しい炎症を起こしていて、痛みの信号が脊髄を通って脳に送られる。これが、身近でだれもが経験したことのある「侵害受容性の痛み」だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃