30代でも発症の可能性 突然襲う「若年性白内障」の恐怖

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■アトピー、糖尿病、強い近視も要因に

 杏林大学医学部杏林アイセンターの山田昌和教授は言う。

「正常な状態の水晶体は弾力があり、伸びたり縮んだりすることでピントを調節しています。しかし、水晶体の中のタンパク質が変性すると、水晶体に濁りが生じて目の中に曇りガラスができたような状態になるのです。加齢以外では、目を強くぶつけるなどの外傷によって変性が進み、発症するケースもあります。若年性白内障は、一般的には加齢によって進む変性が、他の要因で早く起こることで発症すると考えられます」

 変性の要因はいくつもある。10~20代で若年性白内障を発症する患者は、アトピー性皮膚炎などのアレルギーがあるケースが多いという。

「瞼や目の周辺がかゆいからと頻繁に目をこすったり、叩いてしまうことで“小さな外傷”が積み重なり、タンパク質の変性が進んで水晶体が濁ってしまうのです」

 紫外線や赤外線も若年性白内障の原因になる。


「溶鉱炉で働く人やガラス職人のように、頻繁に強い赤外線を浴びている人は白内障になりやすいことが知られています。また、一日中、屋外で仕事をしている人、レジャーやスポーツで紫外線を長時間浴びる機会が多い人も注意が必要です」

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