驚異の回復例も 子供の「視力低下」抑制に3つの新技術

公開日: 更新日:

「曇ったメガネをかけているのと同じで、目には曖昧に見えるため、より良く見ようとして、目の中の筋肉を緊張させてしまうのです。ヒトは物を見るために眼球の中のレンズ(水晶体)が膨らんだり、伸びたりすることで焦点を合わせます。このレンズを動かす筋肉が毛様体筋で、これが過度に凝り固まった状態が仮性近視です。テレビゲームなどの電子機器は、常に毛様体筋の緊張を強いているのです」

 仮性近視の段階なら、「ミドリンM」などの点眼薬や「ワック」と呼ばれる両眼視検査機器による訓練での視力回復も可能だ。しかし、眼球が前後に伸びる軸性近視になると、視力は戻らない。

「視力が固まる30歳くらいまで、どんどん視力低下が進んでいきます。そんな中、注目されているのが、オルソラケトロジーです」

■角膜表面の形状を変化させる治療法

 これは特殊なコンタクトレンズで角膜表面の形状を変え、乱視や近視を矯正する治療法だが、公的健康保険は利かない。

 一定の装着時間が必要で、就寝時に使われるため「ナイトレンズ」などと呼ばれている。夜間6時間以上装着することで昼間はメガネなしで過ごすことが可能だ。0.1以下の人が1.0以上の視力を取り戻した例も報告されている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い