急増中! 大人の「食物アレルギー」を甘く見てはいけない

公開日: 更新日:

 食物アレルギーというと、子供の頃に発症するものだと思われがちだが、近年、大人になってから食物アレルギーになる人が増えているという。成人アレルギー研究の第一人者である国立病院機構相模原病院の福冨友馬医師(診断・治療薬開発研究室長)に詳しい話を聞いた。

 なぜ、成人の食物アレルギーが増えているのか。福冨医師は「アレルギーは文明病」だと指摘する。

「農村などで伝統的な生活をしていると、家畜の菌や毒素が常に身近にいるものですが、都市部では抗菌志向が強くなり、菌に接する機会が減少します。そのため、アレルギーを発症しやすくなるのです。これを『衛生仮説』といいます。最近では食べ物やシャンプーにも防腐剤が含まれているので、それが体内に残留して抗生物質を飲み続けているような状態が続くため、腸内の常在菌叢のバランスが崩れ、アレルギーを発症しやすくなっている可能性が指摘されています」

 高脂肪食、肥満、ビタミンD不足も、発症に関係しているという。現代的な生活習慣の変化が複雑に絡み合って、成人アレルギーを増やしているのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々