切り傷やすり傷は乾かさないほうがいいのか

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 傷には消毒薬を塗って、フーフー吹いて乾かす……というのは昔の話? 自由が丘クリニックの鈴木悠花先生が教えてくれました。

「傷を乾燥させると、表皮の細胞が壊死して新しい表皮が再生されにくくなってしまいます。傷口は湿潤環境を保つことで治りが早くなるのです」

 切り傷やすり傷ができると、ジュクジュクした液体が出てきますね。かつて「これは膿だから乾かしたほうがよい」と思われていました。しかし、実はこれ、皮膚を再生する物質(細胞増殖因子)が多く含まれる「滲出液」。滲出液が乾燥しないように、湿った状態を保つのが正しい治し方なのです。

「傷口を消毒すると正常な細胞まで傷つけ、痛みも伴うため、今は水やせっけんで洗うのが正解。その後、市販の湿潤ばんそうこうを貼るといいでしょう」

 ただし、ばい菌感染(傷の汚染)が疑われる場合は医師の診断を仰ぐべき。発熱を伴ったり、傷が赤く腫れていたり、膿が出ていたり、熱を持っていたりしたら、感染の疑いが濃厚です。

 ところで、傷を食品用ラップで覆う方法もいいと聞きますが?

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