一生に一度 悪性リンパ腫の新治療法“ジョーカー”って何?

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「あれから1年以上経過していますが、再発していません。この1年半に12人の患者さんを対象にこの治療法を行いましたが、最も印象的な患者さんです」(大坂部長)

 とはいえ、この治療法は悪性リンパ腫なら誰でも治療対象になるわけではない。

 悪性リンパ腫は「非ホジキンリンパ腫」と「ホジキンリンパ腫」の2つに大きく分けられる。さらにそれぞれ細かく分類され、60種類以上のタイプが存在する。とりわけ多いのが非ホジキンリンパ腫で、悪性リンパ腫の9割以上を占める。このうち年単位のゆっくりした速度で進行するのが「濾胞性リンパ腫」で、“ジョーカー”の対象となる。

「治療は簡単で、午前中にリツキシマブを、午後にゼヴァリンを上腕部から点滴を行うだけ。治療投与は1回だけです」

 体の中に放射性薬剤を投入するだけに、大きな副作用をイメージしがちだが、そうではないという。

「ゼヴァリンが放つβ線は5ミリほどしか飛ばないため、大きな副作用はありません。投与後24時間以内のアレルギー症状のほか、悪寒、頭痛、発疹など、他の抗がん剤に比べても軽い方です」

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