一生に一度 悪性リンパ腫の新治療法“ジョーカー”って何?

公開日: 更新日:

■ジョーカーは“切り札”ではない

 それにしてもなぜこの治療法が、“ジョーカー”と呼ばれるのか。

「この治療法は一生に一度しか使えないからです。一度使うと体内に抗体が出来て、薬剤を再投与すると異物として免疫組織から攻撃され、アナフィラキシーショックを起こす可能性があるのです。そのため、このジョーカーをいつ切るか、が問題になります。最後まで切り札として取っておいたばかりに、効果的な投与タイミングを失うケースもあります」

 実は、このことがこの治療法が普及しない一因になっているという。

「ゼヴァリンは2008年1月に承認されたにもかかわらず、必ずしも患者さんに知られていません。理由は併用する薬剤費を含めて総額500万円と高額なこと(ただし公的保険が利き、高額療養費制度も使えるため、実質的な負担は多くても数万円程度)、治療対象となる濾胞性リンパ腫の進行が遅いため、治療を焦る必要がないこともあります。しかし、日本では再発後、他の治療法を施した後でしか使えないために、使うタイミングを逸し、十分な効果を得られていないことも、ゼヴァリンの評価が上がらない理由のひとつなのです」

 大坂部長は再発後、なるべく早い時期に投与することで成果を挙げているという。

「ジョーカーは強い手札ですが、切り札ではありません。早めに使うことです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  1. 6

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  2. 7

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  3. 8

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  4. 9

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  5. 10

    永野芽郁がキャバ嬢で「復帰」もM!LKファンやきもき…共演するかもしれない佐野勇斗への“キラー”ぶり警戒