抗うつ薬より向く人も うつ病は漢方薬で治すという選択肢

公開日: 更新日:

■抗うつ薬などで消えなかった身体症状がピタリ改善

 一方、抗うつ薬や抗不安薬は、ストレスで分泌が抑制された神経伝達物質のドーパミンやセロトニンに働きかけ、うつや不安などの症状が出ないようにする。

 人がストレスに適応するには、「視床下部―下垂体―副腎系」の働きが重要になるが、慢性ストレス下では、この働きが低下している。

 柴胡加竜骨牡蛎湯と抗うつ薬・抗不安薬の効果を比較した動物実験では、柴胡加竜骨牡蛎湯の投与でこの一連の働きが改善することが明らかになった。

「漢方薬は、ストレスで生じる脳と体両方の反応を改善するので、体の症状にも改善が得られやすいと考えられます」

 抗うつ薬の中には認知機能や運動機能に影響を与えるものもあるが、漢方薬にはそのような影響は見られず、むしろ認知機能に良い効果が報告されているものもある。

 さらに、免疫機能を活性化させたり、消化管の働きが向上して、栄養状態を改善させる作用が漢方薬にあり、これも身体的症状の改善に大いに役立つ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明