味覚障害、子供の低身長…亜鉛欠乏症が原因かもしれない

公開日: 更新日:

「薬の登場で亜鉛欠乏症の認知度が高まれば、ほかの治療法でうまくいかなかった患者さんにも、症状の改善が期待できます」(児玉教授)

 亜鉛欠乏症は、年代によってよく見られる症状が異なる。乳幼児で多いのが皮膚炎、体重・身長の増加不良。小児では低身長、食欲不振。成人・高齢者では味覚異常、食欲不振、性腺機能不全、貧血、骨粗しょう症、傷の治りの遅さ、感染症のかかりやすさ。また、妊婦では貧血や食欲不振が表れる。

 亜鉛の効果としては、ひどいおむつかぶれや皮膚炎の乳幼児が、亜鉛投与のみで劇的に症状が改善し、体重も増加したケースが報告されている。また、低身長の小児に亜鉛を6カ月投与したところ身長が伸びた。一方、未治療群では身長はほぼ変わらなかった。

 亜鉛欠乏症で味覚障害を起こしている例では、改善率(治癒+有効)は95%以上。ほかに主原因があって味覚障害も伴っている例でも改善率は85%以上だった。口内炎、脱毛、2型糖尿病、性腺機能低下などにも効果があることが、実験で確認されている。


食事療法だけでは改善しない

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ヤクルト村上宗隆の「メジャー契約金」は何億円?

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    吉沢亮「国宝」150億円突破も手放しで喜べない…堺雅人“半沢直樹ブーム”と似て非なるギャラ高騰の行方

  1. 6

    「SIAM SHADE」DAITAがメンバー4人を提訴報道…人気バンドを巡る金銭問題と、「GLAY」は別格のワケ

  2. 7

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  5. 10

    《あの方のこと?》ラルクhydeの「太っていくロックアーティストになりたくない」発言が物議