遺伝子に注目で成果 手術不可の進行・再発肺がんに新兵器

公開日: 更新日:

「2007年の進行肺がんの4種類の化学療法の無作為比較試験では、4種類ともほとんど差が出ず、奏効率30%、無増悪生存期間は5~6カ月でした」(光冨医師)

 10年前の結果と現在を比べると、治療成績が大きく進歩したことがわかる。

 48歳で肺がんから肝臓へ転移していた患者は、クリゾチニブで肺がんが縮小し、肝臓転移がわからなくなった。また、後藤医師が海外で出会った患者は、ROS1融合遺伝子陽性で、クリゾチニブ投与で4年半経った今も元気だ。

 なお、今回の薬は、5年前に承認された「ALK(アルク)融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に続き、追加承認された形だ。

 ALK融合遺伝子も、ROS1融合遺伝子と同様にがん細胞の生成・増殖に関係する遺伝子変異で、非小細胞肺がんの3~5%を占める。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々