染色体、性器、心…“赤ちゃんの性”一致するとは限らない

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「その正確な数は分かっていませんが、2006年の国際学会での報告ではDSDの赤ちゃんが生まれる頻度は、出生した4500人に1人程度とされています」

 厚労省が公表した「平成28年人口動態統計月報」によると、2016年の日本の出生数は97万6979人。そこから推計されるDSDの赤ちゃんは217人ということになる。少ない気がするが、これは昨年だけの数。日本の人口全体では数万人に及ぶ可能性がある。

 なぜ、DSDという病気が発症するのか?

「たとえば染色体はXYを持つ男の子なのに、Y染色体に備わっているべき性腺決定因子が欠けているケースです。未分化性腺が刺激されないために精巣がつくられず、卵巣や膣がつくられてしまいます。逆に染色体がXXの女の子でありながら、先天性副腎過形成により男性ホルモンを過剰に浴びたことで、ペニスのように見えるクリトリスを持つ例もあります」

 そのため、出産直後の赤ちゃんの性を外性器だけで見極めることは難しい。生まれたばかりの赤ちゃんの外性器を見た場合、完全な女性型と完全な男性型以外に中間型があり、さらに5分類されるという。

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