染色体、性器、心…“赤ちゃんの性”一致するとは限らない

公開日: 更新日:

 にもかかわらず、日本の戸籍法で「出生の届け出は14日以内」と定められているのは問題だ。曖昧な状態で社会的な性別が決定されてしまえば、その後、本人や家族が苦しむこととなる。

「戸籍法では性別、名前は未載で提出して後で追完できますが、その記録が戸籍に残ってしまいます。正当な理由があれば届け出の期限延長ができますが、家庭裁判所で数カ月の審議が必要になります。後日の変更も記録に残ります」

■思春期での「変化」に戸惑いも

 大病院などではこうした事例を何度も経験しているため、いまはDSDの疑いがある赤ちゃんには、専門医らがチームを組んで社会的、養育的、法律的に適切な対応が取られるという。しかし、半数以上の赤ちゃんはそういう医療環境では生まれていないのが現状だ。

「染色体と外性器の不一致については血液検査で分かりますが、調べようと思わなければ分かりません。また、生まれた当初は染色体と外性器が一致していても、性腺刺激ホルモンや性ホルモンなどの産生低下により、思春期に異常が見つかることもある。生理が来ないので調べてみたら子宮、卵巣などの女性生殖器すべてが欠損していた、乳房の膨らみはあるものの、子宮がなかった例も報告されています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束