臓器に情報を伝達し体調を微調整する“メッセージ物質”

公開日: 更新日:

 健康や医療の話で、よく耳にする「ホルモン」。体内で分泌されている物質であることは分かるが、いったいどんな働きをしているのか。人の健康にどう関わっているのか。

 知っているつもりでよく分からない、代表的なホルモンの役割について知っておきたい。

 人は母親のおなかにいるときから死ぬまで、ずっとホルモンの影響を受けている。ホルモンによって生命が維持されているといってもいい。どんな物質なのか。東京都立多摩総合医療センター内分泌代謝内科の辻野元祥部長が言う。

「ひと言でいえば、血流にのって、離れた細胞(臓器)に情報を伝達する“メッセージ物質”と考えてもらえばいいでしょう。それによって、体内環境を一定に保ったり、体の成長、性の決定や生殖、体の防御など、体内のあらゆる働きを調整しているのです」

 現在、少なくとも100種類以上が発見され、血液中を行き交う各ホルモンの量は「50メートルプールにスプーン1杯分ほどの濃度」の、ごく微量で作用しているという。


 ホルモンは特殊な細胞が集まった内分泌腺でつくられ、そのある場所を内分泌臓器という。ホルモンを分泌する主な臓器は、脳内の視床下部や下垂体、甲状腺、すい臓、副腎、肝臓、腎臓、腸、卵巣、精巣などがある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった