戦時の健康(5)お金が役に立つとは限らない…いま私たちができる備えとは

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 戦争になれば薬は不足し、食料は欠乏し、感染症は広がり、心は消耗する。では、そんな戦時に備えて、私たちはどう備えたらいいのか?

 その前に確認しておきたいのは、戦時は「お金」は平時ほど役に立たないという点だ。戦時では貨幣の価値が大きく崩れる。日本では食料品などの不足によって1943年末にはほぼすべての生活物質が配給制となった。

 配給制ではお金を持っていても配給券がなければ品物は買えない。都市部では配給券とコネが重視され、地方では物々交換が一般化し、闇市ではお米、酒、タバコといった現物がお金以上の価値を持った。お金が中心のいまの私たちにとって、戦時の世界は別世界となる。そんな時代の健康とは、「自分で基本を積み重ねて獲得する健康」であるべきだ。医事評論家で長浜バイオ大学元教授(医療情報学)の永田宏氏が言う。

「物不足の戦時では、高度な医療や日常使いの薬はもちろん、サプリメントも難しくなります。そんな状況では軽い体調不良は自分で対処する能力が必要です。発熱や下痢、脱水といった一般的な症状に対して、どのように対処するかを正確に知る。そんな知識が重要です」

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