著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

米国で社会問題に…消防士の40%が自殺を考え7%が未遂を

公開日: 更新日:

 カリフォルニア州では史上最悪といわれる大規模な山火事が起こっています。79人の死亡が確認され、1300人以上が行方不明、1万3000軒の建物が焼失しました(現地時間11月18日)。8000人もの消防士が不眠不休で炎と戦っています。

 そんな中、アメリカでは消防士の自殺が社会問題になりつつあります。2015年4000人の消防士を対象に行った調査によれば、40%近くが自殺を考えたことがあり、7%は自殺未遂にまで至っていて、この数字は一般人の10倍です。17年に自殺した消防士は103人で、消化活動など仕事が原因で亡くなった93人を上回っています。

 その理由とされるのが、消防士が直面する現実です。火災や事故現場で肉体的に非常に厳しい状況の中、悲惨な光景や被災者の苦しみなど、ほかの職業ではあり得ない体験をしなければならない。それが彼らにとって大きなストレスやトラウマとなり、うつになったり自殺につながることもある。

 戦場の兵士がかかるPTSD(心的外傷後ストレス障害)とも比較されています。

 さらに、アメリカでは消防士はマッチョなヒーローとされ、こうしたストレスを訴えること自体が「男らしくない、不名誉」というような感覚がいまだに残っており、対応の遅れにつながっているといわれています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  2. 2

    横浜高では「100試合に1回」のプレーまで練習させてきた。たとえば…

  3. 3

    健大高崎158キロ右腕・石垣元気にスカウトはヤキモキ「無理して故障が一番怖い」

  4. 4

    中居正広氏「秘匿情報流出」への疑念と“ヤリモク飲み会”のおごり…通知書を巡りAさんと衝突か

  5. 5

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  1. 6

    前代未聞! 広陵途中辞退の根底に「甲子園至上主義」…それを助長するNHK、朝日、毎日の罪

  2. 7

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  3. 8

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  4. 9

    あいみょんもタトゥー発覚で炎上中、元欅坂46の長濱ねるも…日本人が受け入れられない理由

  5. 10

    あいみょん「タモリ倶楽部」“ラブホ特集”に登場の衝撃 飾らない本音に男性メロメロ!