兼元謙任さんが振り返る ギラン・バレー症候群の壮絶治療

公開日: 更新日:

 中学の3年間はほぼ病院で過ごしました。治療はとんでもなく過酷でした。あまりにつらかったので、ボクは「新薬を試すモルモットにされた」と思い込み、ずっと担当の女性医師を恨んでいました。本当につい最近までそうでした(笑い)。

 でも直近の仕事で医師の方々と携わることになり、当時の経験を話したら「恨むなんてとんでもない。むしろ当時それができたのはすごい勇気。感謝した方がいい」と言われました。

 病気の始まりは小学5年生のときからのイジメだと思います。自分が韓国籍(現在は日本籍)だと両親から聞かされたのもその頃なのですが、その事実がどういうわけかクラスに広まってしまい、壮絶なイジメを受けました。

 それが精神的な病の始まりで、対人恐怖症になりました。“動いたら殺される”と思ってしまうのです。

 バスにも乗れなくなりました。その頃、考えていたことの大半は両親や差別意識に対する怒りです。祖父母が韓国から日本に来て、両親も国籍のことでは苦労したはずなのに「何でボクを産んだんだ!」と……。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも