5000人以上の音楽家を診察 医師考案の治療とリハビリ法

公開日: 更新日:

 楽器を演奏するプロの音楽家にとって手の痛みなどの障害は致命傷になりかねない。一度仕事をキャンセルすれば信用問題にもなるので、故障を抱えながらも口に出さずに悩んでいる人が多い。

 そんな音楽家の障害を38年間で5000人以上診察し、いまでも年間1000人のプロ音楽家の患者が来院しているのが、東京都練馬区にある「さかい整形外科」。通常の整形外科と何が違うのか、酒井直隆院長(顔写真)が言う。

「患者さんは病院に行っても『練習のしすぎで痛いのだから練習を休みなさい』と言われます。確かに、休めば痛みは治まりますが、練習を再開して痛みが再発したら休んだ分、演奏が下手になるので何の解決にもなりません。そこが音楽家の治療の難しいところです。当院では『練習を休まず治療する』を大原則にしています」

 音楽家の障害は演奏で手指を酷使することが多いので、「腱鞘炎」「付着部炎」「筋肉痛」「関節痛」など手の痛みを主体として、楽器の種類によって「首・肩痛」「腰痛」「足首の痛み」なども起こる。

■腫瘍以外は手術なし

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘