有力候補の開発は続々中止…認知症の新薬はなぜ登場しない

公開日: 更新日:

「もちろん、タウも重要なターゲットであることに間違いありません。一方、Aβがどのようにして毒性を持ったタウを動かしているのか、そのプロセスは不明です。しかし、Aβが頭の中にたまっていく過程でいろいろなことが起きていることは間違いない。例えば元気なうちはAβやタウなどの脳内の老廃物を貪食する“お掃除役”を務めるミクログリア細胞は、お腹いっぱいになって老廃物を処理できなくなると、神経毒性を発揮するタイプに変わるのではないか、ともいわれています。またマウス実験では、ミクログリアを異常にすると老廃物に近づかないことも確認されています。そこで、ミクログリアを活性化すれば、脳内が正常化するのではないか、という考え方が出ています。そうした、新たな攻め口による薬の開発が進められています」

 認知症は調べれば調べるほど複数の原因で起こることが判明するが、薬で治る時代は少しずつだが、確実に近づいているようだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」