見えてきた認知症のメカニズム 自然な睡眠が予防に重要な理由

公開日: 更新日:

認知症予防には睡眠が重要である」――。テレビや雑誌などでこんな話を見たり聞いたりしたことがあるだろう。確かに睡眠を十分とっている人は、そうでない人に比べて認知症リスクが低いと報告されている。なぜ睡眠が認知症予防に効くのか? 筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の林悠准教授に聞いた。

 人は人生の約3分の1を睡眠に費やし、その不足は日々の健康や生活のパフォーマンスに影響する。そればかりか、睡眠は生命維持に不可欠であることが知られている。

 実際、米国の研究チームが実験用ラットを寝かせなかったところ、食べさせても体重が減り、毛が抜け落ちて多臓器不全を患い2~3週間で死んだと報告している。それだけ睡眠は健康に関係するのだが、実は認知症にも大いに関わりがあるという。

「認知症の主な原因は特定のタンパク質の蓄積だと考えられています。認知症のタイプにより蓄積するタンパク質の種類が違います。認知症の5割を占めるアルツハイマー病(AD)ではアミロイドβ(Aβ)やタウというタンパク質が蓄積します。レビー小体型の場合は、αシヌクレインが増えていきます。睡眠は脳内にたまったこうしたタンパク質を脳外に排出する働きがある可能性があります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  5. 5

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  1. 6

    野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

  5. 10

    自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?