日本人が新型コロナウイルスに強い理由は?ゲノム学者が解説

公開日: 更新日:

 ただし、その違いはわずかなもので、全遺伝情報のおよそ99・95%は同一である。しかも、2020年5月現在、日本ではやっている新型コロナウイルスは、ヨーロッパやアメリカ東海岸を中心にはやっているものとほぼ同じ変異をもったものが大半であると考えられる。

 一方で、新型コロナウイルスに生じた突然変異の中で、ウイルスの病原性に関与する変異については、現在のところ実験的な証明が乏しいため、いまだにその機能は分かっていないことが多い。それでも、ウイルスに生じた突然変異で、ここまでの死亡者数の差を説明することは困難であろう。

■死亡者数が欧米より少ないのは?

 それでは私たちの体質や生活習慣が関係しているのだろうか。その可能性はある。新型コロナウイルス感染症による死亡は肺炎だけではなく、播種性血管内凝固症候群(DIC)と呼ばれる血栓塞栓症で亡くなる患者も多いことが分かってきた。新型コロナウイルスが体の全身を張りめぐる血管の細胞に感染して炎症を引き起こし、それが最終的に微小な血栓を生じて、血管をつまらせたり、出血しやすくさせたりするのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」