認知症の前段階「軽度認知障害」の決定打となる兆候は?

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 認知症の前段階といわれる軽度認知障害(MCI)とは、健常者から認知症患者に移行するグレーゾーンの状態です。

 認知機能の低下が始まっているものの、食事やお風呂、着替えといった日常生活には問題が出ていない状態で、本人や家族も気づかないケースが多い。

 ただし、年平均で10%ほどがMCIから認知症に症状が移行し、約半数は5年以内に認知症を発症するといわれています。この時点で、早期発見することが重要です。

 原因は、アルツハイマー病由来の場合、脳にタンパク質「アミロイドβ」が蓄積し、レビー小体型が由来であれば、脳に蓄積したレビー小体が神経細胞を消失させているためです。ほか、うつ病や脳血管疾患などが起因となって、MCIを起こすケースもあります。

 一般的にMCIの兆候として、「物忘れ」「小銭が増える」「取り繕う」「短時間で同じ質問が増える」といった言動が見られます。

 たとえば、私の担当する外来の患者さんのケースでは、毎回予約通り来ていた方が、2回以上、連絡もなく来院しなかったり、薬の飲み忘れを防ぐために他の患者よりも短めの期間で処方しているのに残ってしまっていたり、月初めに保険証の提示を求めたら忘れていて、慌ててカバンをひっくり返す勢いで探したり……といったことがあれば、「次回はご家族といらしてください」と促します。自宅での言動を確認し、MCIの可能性を見極めるためです。実際、診療時に家族にも質問をして返答が異なると怪訝な顔をして、「そんなことはないだろう」とイライラして取り繕おうとします。

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