著者のコラム一覧
奥田研爾横浜市立大学名誉教授

1971年横浜市立大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学遺伝学教室、ハーバード大学医学部助教授、デューク大客員教授、スイスのバーゼル免疫研究所客員研究員として勤務。2001年横浜市立大学副学長、10年から名誉教授。12年にはワクチン研究所を併設した奥田内科院長。元日本エイズ学会理事など。著書に「この『感染症』が人類を滅ぼす」(幻冬舎)、「感染症専門医が教える新型コロナウイルス終息へのシナリオ」(主婦の友社)、「ワクチン接種の不安が消える コロナワクチン114の疑問にすべて答えます」(発行:日刊現代/発売:講談社)のほか、新刊「コロナ禍は序章に過ぎない!新パンデミックは必ず人類を襲う」(発行:日刊現代/発売:講談社)が8月に発売される。

3回目接種のブースターは意味があるのか 抗体が強化される?

公開日: 更新日:

 米製薬大手ファイザー社は今月、2回の接種を済ませた後の6~12カ月以内に3回目の接種が必要になることを示唆した。効果が落ちるためで、実際、人口の6割が2回の接種を終えたイスラエルでは、変異株による感染拡大を受けて、成人を対象に同社製のワクチンの3回目の接種を始めると表明している。

 米ファウチ大統領首席医療顧問は、ブースター(追加免疫)について「不要」としているが、イスラエル保健省は、ファイザー製ワクチンの発症予防効果が94%から64%に下がったと研究結果を公表した。

【Q】3回目のブースターは意味があるのか?

【A】「免疫学の観点からすれば、ブースターによって抗体を主とする免疫が4~5倍高まると考えられます。ただし3回目は、これまでの2回と作製方法が異なるワクチンを打つ方が効果と報告されています。同じメーカーのワクチンでは抗体ができているので、新規のワクチンを接種する方が高い効果が得やすい」

 一方、違うワクチンを打つデメリットはない。英国の「Com―Cov臨床試験」に関する研究結果によると、ファイザー製またはアストラゼネカ製のワクチンを2回接種した人も両ワクチンを1回ずつ打った人も、すべての組み合わせで十分な免疫が作られることが分かっている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景