著者のコラム一覧
田中智子「うぐいすヘルスケア株式会社」代表取締役

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

「音が聞こえること」と「言葉が聞こえること」はまったく違う

公開日: 更新日:

 よくお客さまから「音は聞こえるけど、言葉として聞き取れない」と言われることがあります。実は音が聞こえることと、言葉が聞き取れることは、まったく異なる状態なのです。

 聴力に問題があるかどうかは、ヘッドホンを装着し、聞き取れる最小の音圧レベル「最小可聴閾値」を調べることで分かります。健康診断などで行う検査です。

 一方、言葉の聞き取りの能力は「語音明瞭度」と言います。「あ」「き」「し」「た」といった1音ずつの“単音”をヘッドホンから一定の速度で流し、どのくらいの音量で何個聞き取れるか、その正答率で表します。全部で20個の、大きさが違う音を聞き取ってもらうのですが、たとえば1つの音が聞き取れれば5%。20音全部聞き取れれば100%、18問なら90%と計算します。

 補聴器の目指すところは、「普通の会話の音量」でその人の持っている最高の「語音明瞭度」にすることにあります。

 はっきりと言葉を聞き取れる状態を「完成したジグソーパズル」に例えるなら、語音明瞭度が下がり言葉を聞き取れない状態は、パズルのピースが抜け落ちた状態と言えます。それを補聴器では不完全ながらも、できるだけ聞き取れる状態に微調整します。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  2. 2

    遠野なぎこさんを追い詰めたSNSと芸能界、そして社会の冷酷無比な仕打ち…悲惨な“窮状証言”が続々

  3. 3

    ドジャース大谷翔平がついに“不調”を吐露…疲労のせい?4度目の登板で見えた進化と課題

  4. 4

    清原果耶「初恋DOGs」にファン失望気味も…《低視聴率女王》待ったなしとは言い切れないウラ事情

  5. 5

    会議室で拍手が沸き起こったほどの良曲は売れなかった

  1. 6

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  2. 7

    兵庫は参院選でまた大混乱! 泉房穂氏が強いられる“ステルス戦”の背景にN党・立花氏らによる執拗な嫌がらせ

  3. 8

    極めて由々しき事案に心が痛い…メーカーとの契約にも“アスリートファースト”必要です

  4. 9

    遠野なぎこさんか? 都内マンションで遺体見つかる 腐乱激しく身元確認のためDNA鑑定へ

  5. 10

    新横綱大の里が直面する「遠方への出稽古慣れ」…車での長距離移動は避けて通れない試練に