著者のコラム一覧
田中智子「うぐいすヘルスケア株式会社」代表取締役

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

軽度難聴でも放置すれば認知機能が7歳年上の人と同程度に

公開日: 更新日:

 2011年、米ジョンズ・ホプキンス大学の研究者が、病気の要因と発症との関連について、ある集団を一定期間調べたコホート研究の結果を発表しました。

 それによると、難聴を放置すると、7歳年上の人の認知機能と同じレベルになってしまうとのこと。それも難聴の程度が軽度、中等度の場合にかかわらず起こるというのですからショックです。さらに、難聴者の脳をMRIで調べてみると、全脳、中でも右側頭葉の領域の容量減少が見られることも報告されています。

 大切な脳の機能を衰えさせないために、対処する余地は残されています。それが補聴器で、難聴をカバーし、認知機能を維持させる機器として有効だと考えられているのです。

 これにより会話がスムーズになり、外出が楽しくなったり周囲とのコミュニケーションに積極的になったりし、生活がイキイキします。昼間の音の刺激が脳に届き、夜もよく眠れるようになるといわれています。

 ただ、自分に合った補聴器を選ぶには、難聴の正しい診断と、それに基づいた補聴器の的確な使用が不可欠。さらには、補聴器を装着した後、一定期間、聴覚トレーニングを行うことも必要となります。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発