著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

新型コロナの感染拡大 人の流れをどれだけ制限すればよいか 参考となる研究論文が

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためには、マスクの着用や手指消毒の徹底、そしてワクチン接種が重要です。しかし、最も強力な感染対策は人の流れ(移動)を物理的に遮断することでしょう。人から人へと感染する新型コロナウイルスは、都市を丸ごと封鎖してしまうロックダウンによって、感染拡大を強く抑制することができます。とはいえ、都市の封鎖は経済的にもダメージが大きく、人の社会生活に小さくない悪影響をもたらします。

 では、社会生活への影響をできる限り小さくしたまま感染拡大を抑えるためには、人の流れをどれくらい制限すればよいのでしょうか。

 明確な答えを出すことは難しいかもしれませんが、参考となる研究論文が、世界的にも有名な医学誌「ランセット」の関連雑誌である「ランセット・デジタル・ヘルス」に、2021年8月26日付で掲載されました。

 この研究ではラテンアメリカの主要都市(アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、グアテマラ、メキシコにおける人口10万人以上の314都市)を対象に、携帯電話の位置情報から得た人の流れと、新型コロナウイルスの感染者数の関連性が検討されました。調査期間は2020年3月2日から8月29日までの間で、最新の国勢調査などの結果に基づき、都市の人口密度や社会環境の特徴を考慮して解析しています。

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