3回目の接種に備える 新型コロナワクチン8つの疑問(前編)オミクロン株への効果は?

公開日: 更新日:

「1、2回目を接種した人は、基本的には3回目を打つべきだと考えます。その上で、厚労省が推奨しているように、感染によって死亡や重症化するリスクが高い高齢者、肥満の人、高血圧、高血糖、高脂血症などの生活習慣病がある人は、積極的に3回目を接種したほうがいいでしょう。60歳以上では2回目接種から6カ月以降、重症例の発生率に上昇傾向が見られたとの報告もあります。また、喫煙者はワクチンによって産生された中和抗体の量=抗体価が低くなりやすいと報告されています」

③オミクロン株に効果はあるのか

 新たな変異株であるオミクロン株へのワクチン効果について、ファイザー社は「3回目の追加接種を受けた人では、オミクロン株に対する中和抗体の効果が2回接種の場合の25倍になり、従来のウイルスに対する効果と同じ程度に高まっていた」という実験結果を発表している。

「今のmRNAワクチンは接種して3カ月後に抗体価が半分以下、6カ月で90%減少するというデータがあります。ただ、中和抗体が激減しても、NK細胞などが体内の異物の排除を行う『細胞性免疫』は長期間残るとされます。ウイルスに対する免疫力がなくなるわけではなく、発症や重症化を抑える一定の効果は持続するのです。とはいえ、3回目接種で中和抗体を再び多くすることは重要です。従来株の中和抗体の量が多いと、オミクロン株についてもカバーして発症や重症化を抑える効果があると考えられています」(東邦大学名誉教授の東丸貴信氏)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった