早期乳がんに画期的な新薬が登場 再発リスクを有意に下げる

公開日: 更新日:

 がんは一般的に手術で切除でき、それ以降、5年間で再発が見られなければ「完治(治った)」となる。しかし、そうはいかないのが乳がんだ。タイプによっては5年以上経っても再発の不安から逃れられない。しかし、その状況を変える治療薬が昨年末、承認された。

「再発率が高い乳がん患者さんをなんとか救えないか、という思いがあった。その解決の道筋ができた」と話すのは、がん研有明病院乳腺センター長の大野真司医師。同センター乳腺内科副部長の原文堅医師も「完治が期待できる人が増える」と続ける。

 女性を襲う最多のがんで、9人に1人が罹患するといわれる乳がんは、早期の場合、術後、再発抑制のために「サブタイプ」に応じた治療が行われる。

 サブタイプとは、乳がんの細胞が持つ遺伝子の特徴によって分類したもの。

 ホルモン受容体、HER2(ハーツー)、がん細胞の増殖スピードを示すKi67値で分類される。

 最も多いのがホルモン受容体陽性の乳がん。女性ホルモンに反応して増殖する乳がんで、全体の約70%を占める。このサブタイプには術後、ホルモン療法が行われる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾