緑内障は「40歳以上の20人に1人」が該当、9割は未発見…見えていても発症の可能性あり

公開日: 更新日:

 岩瀬院長によれば、「緑内障はいまだ適切に認識されているとは言い難い状況」だという。

 日本緑内障学会が岐阜県多治見市で大規模な疫学調査「多治見スタディー」を行ったのは2000~01年。学会の総力をあげて取り組んだ事業で、岩瀬院長はその現地担当者だった。

「多治見スタディーでは程度の差はあれ、40歳以上の20人に1人は緑内障との結果が出ました。そして別の特徴として、未発見者が多く(全体の89.5%)、自覚症状がないため検診を受けておらず、目の検査といえば視力検査でいいと思い込んでいる人が大半であることが分かったのです」

 これではいけないと、眼科医らは多治見スタディーの結果をあちこちで報告し、講演会や検診などを行った。

「ところが外来を訪れる患者さんの傾向は一向に変わりません。進行してからようやく受診する人が後を絶たないのです」

■強度の近視は高リスク

 加齢でリスクが高くなる病気には白内障があり、手術で治せる。緑内障の症状を白内障と間違い、手術で治ると思って受診する人も多い。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?