子供の「ドライアイ」に要注意! 目の不調に加え近視リスクも

公開日: 更新日:

 涙液層が不安定になった状態(涙が減って目の表面が乾いた状態)がドライアイだ。これが続くと、前述の通り角膜に傷がつきやすくなる。これを角膜上皮障害という。

「大人の角膜上皮障害も問題ですが、近年、多くの眼科医は子供のドライアイに危機感を抱いています。従来、子供はドライアイと関係なく中高年の病気、という認識を眼科医は持っていた。しかし、そうではなくなってきている。なかには角膜上皮障害を伴うケースも出てきているのです」(山田教授)

 先駆けて論文が発表されたのは2008年。3443人の高校生を対象にドライアイ検診を実施したところ、男子21%、女子24.4%にドライアイ症状があり、角膜上皮障害を伴う人は男子4.3%、女子8%。

 別の調査で、VDTの利用時間は、06年の67分に対し、22年は約3.8倍の254.7分という報告もある。子供のドライアイは、08年の結果よりも増加していることが容易に想像できる。

「角膜に傷がつけば、文字がぼやける、目が常に乾いてショボショボする、目がかすむ、寝ても疲れ目が解消しない、痛みを感じるなどの症状が出てきます。見えづらいからと目を凝らしてものを見るようになり、毛様体筋の緊張が続いて近視のリスクが高まる可能性もあります」(山田教授)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  2. 2

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    草間リチャード敬太“全裸騒動”にくすぶる「ハメられた」説…「狙った位置から撮影」「通報が早い」と疑問視する意見広がる

  5. 5

    維新の「議員定数1割削減」に潜む欺瞞…連立入りの絶対条件は“焼け太り”狙った露骨な党利党略

  1. 6

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  2. 7

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  3. 8

    「これが寝るってことだ」と感激…女優の岡崎友紀さん変形性股関節症との苦闘

  4. 9

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  5. 10

    公然わいせつ容疑で逮捕→釈放も“連帯責任”…Aぇ! group草間リチャード敬太の芸能界復帰はイバラの道