永久歯が抜けても“第3の歯”が生える…「歯生え薬」にかかる大きな期待 来年にも臨床試験計画

公開日: 更新日:

「臨床試験が始まる“歯生え薬”が将来的に第3生歯の形成に適応されれば、治療の選択肢が増えるほか、歯の欠損で引き起こされるあらゆる病気を予防する先制医療にもなります。人間の第3歯堤は20歳前後で退化消失すると考えられてきましたが、最近の研究で約44%の人は30歳を越えても第3歯提の断片が残っていると報告されました。薬の投与で復活させられる可能性は高いと考えています」

 歯生え薬を早期に投与しておけば、高齢になって永久歯が失われても第3の歯を生やせる未来が来るかもしれないのだ。

■臨床試験は生まれつき歯が生えない患者が対象

 その第一歩となる今回の臨床試験は、生まれつき歯の本数が少ない「先天性無歯症」の患者を対象にしている。先天的に歯が1本でも少なければ先天性無歯症と診断され、全人口の1%に発症する。6本以上欠損している場合は遺伝性とされ、0.1%の確率で見られるという。

「先天性無歯症と診断された子供の場合、まずは入れ歯治療が行われます。成長に伴って顎の大きさも変化するので、成長に合わせて作り替えられる入れ歯が選択されるのです。ただ、これでは経済的負担が増える問題があります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"