著者のコラム一覧
王瑞霞医学博士、中医師、鍼灸師

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。中国山東中医薬大学卒業。中国北京中医薬大学大学院修了。日本大学医学部医学博士。鍼灸師、登録販売士。

薬膳の基礎知識である「五味」とは何か…酸・苦・甘・辛・鹹

公開日: 更新日:

 10月25日付の本コラムで、「薬膳」を取り上げました。薬膳の基礎知識として、体を冷やす「寒・涼」と、体を温める「温・熱」の4つの性質で食品を分類する「四気」を紹介したのですが、もうひとつ押さえておきたい基礎知識として「五味」があります。

「五味」は、酸・苦・甘・辛・鹹(塩からい味)の5つの味を指します。薬膳的考えでは、酸味は肝に、苦味は心に、甘味は脾(胃腸)に、辛味は肺に、鹹味は腎にと、それぞれ通じると考えられており、各臓器の機能を良くするために「五味」の中から食品を選ぶことはよくあります。

 また、もしもそれらの臓器に何かの異常があれば、各臓器に通じる味の飲食物を好んで食べたがる傾向があるともされています。それだけでなく、そもそも5つの味にはそれぞれの効能や効用があると考えられています。次に五味が持つ効能と代表的な食べ物を紹介します。

【酸味】唾液などの体液の分泌を促し、口や咽喉の渇きを改善したり、汗かき・慢性下痢・頻尿や夜尿症など体液が漏れる症状に働きかけたりします。食べ物としては梅干しや、また下痢止め剤として青梅を干してから黒く燻製した「烏梅」を用いた烏梅湯などが知られています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」